ハイチの小箱2010/08/08 00:44

  ハイチのお土産品になっているラッカーなどで彩色された箱です。 水色の地に花の模様の箱は最初の滞在の時に買った第1号です。地震で倒壊したエピスコパル教会の庭で買ったように思います。黒の地に緑色の葉っぱの模様の箱は何度目かの滞在の際に買ったものです。友人や家族へのお土産としてたくさん買いましたが今はこれら二つしか手元に残っていません。前者はお土産品としてまだ作られ始めたばかりのもののためでしょうか、事務用の箱に彩色したもので内部の仕上げもされていない素朴なものですが、筆致や彩色に勢いがあり最も好きなものです。黒地の箱は絵柄が洗練されていて渋い味わいがあって日本人好みです。残念ながら大事にしていなかったので少々痛んでいます。プリミティブ絵画と同様に外国人の指導の手が入ってと思いますが、ハイチ人の感性の良い側面が引き出された土産品だと思います。

Jean-Claude Castera、カステラさんのこと2010/08/31 22:11

若き日(少年時代?)のカステラさん
 カステラさんは、ペンションの女主人の知り合いで偶然に知り合った友人で、第一印象は「危ない人」であった。実際にそうであったかもしれない。職業は画家で、少なくとも私とも交際に局面では危険なところはなかった。母親の家(ジンジャーブレッド建築)、彼が絵を教えているブルジョワのオバサマたち、美しい従姉妹たち、瀟洒なレストランでの画家、デザイナー、文筆家たち、プライベートビーチ付きの別荘など、(代理大使であった辻野夫妻とともに)ハイチの上流社会を観察する機会を与えてくれた人である。しかし画家としては比較的早く注目されたにもかかわらず成功しなかったと思われる。Wikipediaにも次のような記述しかない。 Jean-Claude Castera (born 1939) is a Haitian painter. Born in Pétionville, a wealthy suburb of Port-au-Prince, Castera was educated in San Juan, Puerto Rico. He typically paints abstract scenes and women.  浪費家であったらしいが、知り合った当時すでに経済的に苦労していた様子だった。そのためか帰国までの短い交際期間に、自分の持っていたものの中からいろいろなものをくれようとした。調査に行っても本以外は必要なものしか持って帰らない習癖で、ハイチからも先述の絵画と彫像、それぞれ1点、小箱、ヴォドゥの旗、数枚しか自分は持って帰らなかったが、カステラさんからもらったものは数点ある。次回からそのうちの2点ばかりを紹介したい。今回は若き日(少年時代?)のカステラさんの写真を載せる。